小林佑哉

高いところで活躍する職人への憧れ

 小学生の頃は、少年野球に入っていて、よく走る活発な少年で、とくに高いところに登ることが好きでした。
当時から作業着でヘルメットをかぶり、高いところで仕事をする職人さんを見て「カッコイイなぁ」と憧れていました。


就職のきっかけは高校野球 
高校の野球部の監督の紹介で、深谷組の面接を受けました。
当時の面接担当者が現在の社長です。実は社長も監督の教え子だったことを知り驚きました。 
小学生の頃に憧れた“職人”を目指せますし、何より会社では野球を中心としたスポーツに力を入れていますので、野球を続けられるからすぐに就職を決めました。


土工事で経験を積み、憧れだった鳶 (とび)職人へ 
入社後は新人研修を経て、現場で仕事を覚えます。
「鳶(とび)・土工事」を専門とする会社ですから、初めて携わったのが「土工事」の部門でした。主にコンクリート構造物を造る工事です。  
最初の頃は、現場や職人さんによって、仕事の仕方・進め方に違いがあって、それに対応するのに苦労しました。
先輩や職長が側について教えてくれたので、少しずつ理解して、慣れていけるようになりました。  
土工事の現場を経て、2年後にようやく「鳶(とび)工」の仕事に携わることになります。


資格を取得し、任される仕事が増える 
23歳頃までに、仕事に必要な資格は順々に取得していきました。例えば足場の組立てにも資格が必要です。
資格の取得で、現場でできること、任される仕事の幅が拡がりました。

●玉掛け技能講習
●小型移動式クレーン運転技能講習
●足場の組立等作業主任者技能講習
●職長・安全衛生責任者教育講習
●地山の掘削及び土止め支保工作業主任者技能講習
●型枠支保工の組立て等作業主任者技能講習
●建築物等の鉄骨の組立て等作業主任者技能講習


TURNING POINT!
現場職長を任される 
初めて職長を任された現場は、食品工場。工期は約1年間でした。
当時を振り返ると、職長としての緊張よりも「現場を任された!」という責任感が強かったと思います。  
深谷組では職長は “職長専用ヘルメット” をかぶれるんです。責任感やモチベーションは上がりますね。
職長は「現場の安全を守る」という責任があると考えています。
安全帯や装備の「安全確認」や、資材や部品を受け渡す時の「掛け声」を注意したり、作業前には、危険な場所がないかを点検・確認します。
細部にもこだわり、気を抜かないから建設現場の安全は守られるのです。


結婚、そして家族のために! 
平成29年9月に結婚しました。妻は高校の同級生です。
在学中から10年間の交際を続けた末に家庭を持つことにしました。  
家族を持つことで、仕事での「安全面」には、一層意識が高くなりました。


職長の経験とスキルを もっと伸ばし磨いていく 
今は、現場によって職長を任されたり、技能者として動いたりしていますが、将来は職長として頑張っていきたいと考えています。  さらに経験を重ね、スキルを磨いて、職長として活躍できる場を広げていきたいです。


鳶(とび)工としての責任 
最近大型台風の上陸がありました。
台風では作業することも危険なため現場は休みになりますが、強風による足場の倒壊事故などを未然に防ぐため、足場を建物に固定するなど対策をします。  
また、私たち鳶(とび)工の場合は、強風で囲いネットが破けるなどといった緊急事態の発生に備え、休みであっても自宅で待機をし、現場で何かあった際は、すぐに向かわなければならないのです。